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茶の湯事始3-武将茶人・上田宗箇の世界展

 上田宗箇は、永禄6(1563)年に尾張国に生まれ、桃山時代に武将で茶人、かつ作陶も行い、作庭もこなした人物です。初め織田信長の重臣で安土城築城の総責任者であった丹波長秀、次いで豊臣秀吉の配下となり、伏見では徳川秀忠とも交流がありましたが、関ケ原では西軍側に付いて所領没収となりました。戦後、徳島の蜂須賀家、次いで和歌山の浅野家の客分となり、大阪夏の陣の活躍で徳川氏に許されると、家康が見込んだ作庭力で名護屋城二の丸庭園を、次いで、浅野家に従い移封した広島では、全国に先駆けて大名庭園縮景園を作庭しています。この間、千利休・古田織部について茶の湯を学び、特に織部とは武家の茶にふさわしい体系の創造に努め、今日まで広島で続く武家茶道上田宗箇流の礎を築きました。宗箇は、利休の「わび」と織部の「へうげ」の世界を止揚して、自らの茶道具に対する美意識を「ウツクシキ」という言葉で表現しています。今、茶道史研究上、宗箇の立ち位置に注目が集まっています。
 本展では、武士の本願としての一番槍にこだわりながら、茶の湯・作庭の世界でも活躍し、慶安3(1650)年、88歳まで魅力ある生涯を生きた宗箇の世界を、特に、公益財団法人上田宗箇流和風堂の協力を得ながら、ゆかりの茶道具で紹介するものです。

《特別展示》御庭焼茶碗 銘「さても」 上田宗箇作
      展示期間:4月19日(土)~5月11日(日)

❖関連行事❖
・茶論講座(要申込・聴講無料)
①「上田重安~戦国時代を生き抜いた茶人、そして武将~上田宗箇が駆け抜けた時代を振り返る」
 開催日時 5月10日(土)/14:00~15:30
 場  所 タカヤ株式会社本店 3階研修室
 講  師 岡山県立博物館 副館長 内池 英樹 氏
 定  員 40名(要申込・先着順)
②「島津義弘の茶の湯と茶陶-戦国の勇将、茶人から薩摩茶入のプロデューサーへ―」
 開催日時 5月17日(土)/14:00~15:30
 場  所 タカヤ株式会社本店 3階研修室
 講  師 鹿児島県歴史・美術センター 主任学芸専門員 深港 恭子 氏
 定  員 40名(要申込・先着順)

・茶論特別講座(申込不要・要入館券)
 開催日時 6月14日(土)/14:00~15:30
 場  所 華鴒大塚美術館ロビー
 講  師 茶道上田宗箇流 師範 福間 宗伸 氏
 定  員 50名程度
 
・はなとり茶会(要申込)
 開 催 日 4月26日(土)・27日(日)
      5月24日(土)・25日(日)
 時  間 10:00~、10:50~、11:40~、13:20~、14:10~、15:00~
 募  集 薄茶席 1席8名(要申込・先着順)
 参 加 費 おひとり 2,000円(入館料込)
 担  当 茶道上田宗箇流 井原支部

茶論講座、茶論特別講座、はなとり茶会のお申込み・お問い合わせは美術館(0866-67-2225※休館日を除く9:00~17:00)まで。

開催期間 令和7年4月19日(土)~6月29日(日)
開館時間 9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日 4/28、5/7・12・19・26、6/2・9・16・23
入館料 一般    600円(500円)
高校生   300円(250円)
小・中学生 250円(200円)
未就学児  無料
※( )内は、20名以上の団体料金
※毎週土曜日は高校生以下入館無料。
 小学生を同伴する保護者も無料。(小学生1名につき保護者1名が対象)
主催 公益財団法人タカヤ文化財団
特別協力:公益財団法人上田流和風堂
後 援:(公財)岡山県郷土文化財団、公益社団法人岡山県郷土文化連盟、井原市、井原市教育委員会、井原市文化協会、山陽新聞社、産経新聞社、朝日新聞岡山総局、毎日新聞岡山支局、読売新聞岡山支局、中国新聞備後本社、エフエム岡山、エフエムふくやま、井原放送、井原鉄道